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第182話

「俺のミキが可愛いんだよ」 …またその話かよ。 「俺もそう思いました。バスルームで浅井さんが井上さんに挿れられて善がる姿が官能的なのに可愛いらs…「ちょっとちょっとちょっと!」…」 …ひ、人の痴態に感想言うな! 俺は慌てて熊田さんの口を塞ごうと手を伸ばしたがそれより早く桐谷さんが動いた。 「痛っ!」 バチンという目を覆いたくなるような音がして、熊田さんが、飛んだ。 いや、正確に言うと後ろにひっくり返った…。 「…そんなに浅井さんがいいんだ!」 こっわ… それほどがっちりとした体格じゃないのに、いい平手打ちだ。 「悠雨…!」 めげずにダッシュで起き上がってくる。 「いい加減にしろ!」 綺麗な顔で睨みを利かす桐谷さん…。 ガチだ…ガチの痴話喧嘩… 「まあまあ」 ずいっとミキが二人の間に身体を割り込んだ。 「そんな焼きもち要らないって」 ミキは俺にアイコンタクトを送って寄こし、桐谷さんに言った。 「こいつ、いっつも桐谷の事可愛い可愛いって念仏みたいに唱えてるンだぜ」 「え…」 「あんまり惚気るから俺も自慢したんだよ」 …すんなよ、自慢。 「…そしたらさ、“俺の可愛い悠雨見せてやりますよ!”だって」 ミキがとんでもなく恥ずかしい事を暴露した途端に二人とも耳まで真っ赤になっていた。 「ま、俺も売られた喧嘩、買っちゃったけど」 …買うなよ…ミキ…。

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