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第183話
そして、桐谷さんと熊田さんが何だか甘〜い雰囲気になって、ようやく俺とミキは桐谷さんの部屋を出た。
「早く帰ろう、ミキ」
「昼過ぎたな。食べて帰る?買って帰る?」
とっくに昼も過ぎていて腹は減るわヘトヘトだわで、俺は一刻も早くとにかく家に帰りたかった。
「コンビニで買って帰ろう」
「了解」
肩でミキを小突いて、仲良く並んで歩いた。
「ふぅ…」
「おはようございます…ん?どうしました?」
週明け、梶さんがおかしい。
「あぁ、浅井…おはよう」
元気が無いというか、心ここに在らずというか。
「遠藤、おはよう。梶さんどうし…」
「はぁ…あ、浅井さん。おはようございます…」
…んん?
こっちも何だかおかしい。
いつも元気な二人が揃ってため息をついている。
…先週何かあったかな?
ま、元気が無いだけみたいだから放っておこう、うん。
いつものようにメールをチェックし返信、会議の名簿を作成し共有に上げる…それから…。
月曜日は朝からメールや電話がジャンジャン来る。
面倒だよな。
でも対面より気楽だからずっとパソコンと向き合ってたい。
「浅井…電話。…宇田島さん」
ほーらね。
「お疲れ様です、浅井です。はい…そちらで?はい…」
しばらくぶりの宇田島さん。
会いに行くのか、ヤダけどこれも仕事。
「宇田島さんの所に行ってきます」
「…ん」
席を立って廊下まで出て振り返ってみる。
梶さん、猫背で頬ずえついてるよ。
元気無いのが気になるなぁ…。
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