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第201話

…あ〜〜〜…しんどい…。 途中で何度か寝落ちしたとはいえ、拘束されて初めてアレとアレをぶち込まれて…身体がボロボロだ…。 とは言え何とか朝起き出し、さすがに家に帰る時間は無かったからそのまま熊田さんの家から出勤してロッカーに置いておいた予備のワイシャツに着替えた。 もちろんネクタイも置いてある。 「ふう〜」 始業のチャイムまであと少し、ゆっくりと階段を下り仕事場が見える廊下まで来てその向こう、いつもの自販機脇のベンチに梶さんが座っているのが見えた。 「早いな」 梶さんはゆとりを持って出勤するタイプではない。 急ぎの案件でもあったのだろうか。 まぁそんな日もあるか、と俺は声を掛けずに素通りした。 「…よしっ」 終業を知らせるチャイムから一時間、それなりに仕事を終わらせた俺はパソコンの電源を落とし周りの私物を鞄に詰めた。 「…おつかれ」 「お…疲れ様…です」 そんな俺に声をかける梶さん…暗いんだけど…。 「もう帰んのか〜いいな〜」 「え!梶さんまだ終わらないんですか?」 「…いや、もう終わるけどね」 「それなら早く帰りましょうよ」 「…う〜ん…」 …何だ? …この奥歯にものが挟まった物言い。 「羨ましいだけっすよ」 …遠藤も仕事中かよ。 「浅井さん、誰かさんと仲良くしてるから妬いてるんですよ。ま、俺もですけど」 「…それに関しては…すみません」 「あー!もう、帰ろ」 梶さんがバン、と椅子を足で蹴って上着と鞄を乱暴に掴んで出て行った。

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