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SS2-4 『 宇田島 美祐 』

僕が誘ってもプライベートでは会ってくれないのに他の人間の誘いには乗っかって飲みに行くし、遠藤くんには告白されてるし·····。 もう気が気じゃなくなって、ちょっと強引に食事に誘ってしまった。 僕よりも、待ち合わせの時間よりも早く来て待っていてくれる浅井くん。 飛びついてキスしたい位に僕のモチベーションは上がっている。 フワフワした気分でお気に入りの店に連れて行き一緒に食事を取った。 楽しい雰囲気で、浅井くんも喜んでくれて·····これなら…あの店に連れて行っても大丈夫… 僕は少し冒険した。 人通りの少ない路地裏にあるバーは、知る人ぞ知るその手の店。 ここのマスターとは付き合いが長く、酒も美味いし居心地も良い。 集まる客層も申し分ない。 そこに、浅井くんを連れ込んだ。 「何にする?」 「…ビールで」 慣れない場所に緊張する顔も可愛いねぇ。 すぐには逃げられないように店の一番奥の席に押し込めて出口は体で塞いだ。 最初は警戒していたようだけどマスターの作る美味しいお酒を飲むにつれて浅井くんの表情が一段と可愛らしくなってきた。 「宇田島さん、どうしてそんなに優しいんですか?」 むむ、このデレはレアだ。 一緒に飲み会に行っている連中が羨ましい。 こんなにフワフワンとした浅井くんを見るのは初めてだ! 「美味しいご飯に連れて行ってもらって、雰囲気のいいバーでおしゃれなカクテル飲んで、黙って愚痴を聞いてくれて、なおかつ優しい言葉で慰めてくれる·····俺が女子だったら惚れてます」

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