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されどそれは苦難の日々 18

モ部長との話を終えて部屋に戻ると、浅井は弁当を食べていた。 なんだもう昼だったのか…。 出直すか…でも今言わないと…。 挙動不審になりながら浅井に近寄りかける言葉を探した。 「浅井…ちょっと…」 「はあ。何ですか?」 …今なら遠藤もモ部長もいないし… 「えっと…弁当美味そうだな…」 「あげませんよ。…で、何ですか?」 浅井の表情は硬い。 「うん…その…」 …何言ったらいいんだ? テンパって口をモゴモゴさせていると浅井は俺から目を逸らして食い途中の弁当に視線を向けた。 「話まだなら俺、食ってていいですか?」 「あ、うん…その…体は平気か?」 「ぶっっ!!」 何がおかしかったのか浅井は飯粒を吹き出し、パソコンが白い米にデコられた…。 「あ…あの…向こうで…」 さっきより少しでも表情が強ばった浅井は素早い動きでパソコンの米粒をティッシで拭き取り、俺を廊下に引っ張っり出した。 …そしていつもの自販機の前で、若干不機嫌そうに腕を組んで俺を睨む…。 …この顔…見た事ないな…萌える…。 呑気にそんな事を考えていたら浅井の眉間に皺がギュッと寄った。 「今さらあーだこーだ言うつもりはないんですが…」 …あー…怒ってるよな…? 「社内でそういった話をしないで下さい!」 …あー怒ってるわ…。 「そうだよな…ゴメン」 いくら浅井が気遣いの塊だからって、やっていい事と悪い事はあるよ、な。 俺は小さなため息を落としベンチに座った。 項垂れているとさっきまで浅井の顔にあった眉間の皺が緩み、変わって心配そうにして俺を見下ろしていた。 「体は…その…怠いけど…まぁ何とか…梶さんこそ飲みすぎてましたあよね…二日酔いとかないんですか、わぁ!」 何だよ何だよ何だよ! お前怒ってたんじゃねぇの? 俺の二日酔いの心配そうして、いいの? …も…無理… そう思ったら浅井の両手を掴んでいた。 「俺と付き合ってくれ!」 浅井は目を見開き、口を開けている。 「昨日の責任を取らせてくれ!」

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