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されどそれは苦難の日々 47【R18】
「…ックショウ…腹にぶっ掛けやがって…」
ティッシュを乱雑に三枚取り出し遠藤が吐き出した青臭いヤツの体液を拭いとった。
「え〜気持ち良かったでしょ?あれだけアンアン言って、すっげぇ可愛かったですよ?」
「俺は可愛くないし良くもなかった!止めろって言っても止めねぇし…!」
「あ、…そこはすいません。つい…」
頭に手を置き恥ずかしげに小首を傾げる遠藤に…軽く殺意が芽生えた。
ついだと?後輩ならそこは俺に気を使え!
疲労感と汗やらナニやらでベタつく身体。
もう何もかもが面倒だ。
「シャワってくる」
体を綺麗にして、ただ早く休みたい。
「じゃあ俺も〜」
「お前は来んな。俺の後で入れ」
「冷たいなぁ。抱かれてる時はあんなに可愛かったのに…。浅井さんが起きたら梶さんの可愛らしい痴態、報告しておきますね」
ぎこちなく身体の動きが止まるのは節々が痛いだけじゃない。
マジ?何で?
「脅し?」
「違います。報告ですよ?」
んな報告すんな!と思ったが、敢えて、…敢えて相手にするのは止めよう。
「チッ…勝手にしろ!」
「は〜い、勝手しま〜す」
重怠い身体でバスルームに向かうと遠藤が言葉通りに俺の後ろを付いてきて洗面所の扉を閉めた。
「あッ…ヤダ…」
「ヤダじゃないでしょ?いいんでしょ?ほら、ココ」
ぬちゃぬちゃという粘度を持った音がバスルームに響く。
「お前…営業に…向いてる…」
「褒めて頂いてありがとうございます」
褒めてねえ!
いや、褒めてやるから早くその手を俺の中から出してくれ!
冷たい壁に拳を押し付けて俺は心の中で叫んだ。
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