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第4話

ガシャン 普通な俺は今日初めて自習の時間に教室を抜け出した… 何故か分からない でも、教室に居たく無かった ワイワイ周りがしている中俺は疎外感を感じ怖くなって逃げた… いつもそんな事感じないのに。 友達の健斗(けんと)が寝てて相手にしてもらえなかったからか!? 違う… さっきみた君の目が助けてって悲鳴をあげてるような気がしたからだ… 俺は何かに引き寄せられるように高校生活初めての屋上に足を踏み入れた 初夏らしい太陽と少し温かい風 コンクリートに塗られた緑が眩しく感じた。 あっ そこには彼が地べたに座り後ろに手をつき目をつむり空を仰いでいる… ブラウンの髪が風で揺れ今にも溶けて居なくなりそうで怖かった… 俺は彼から目を離さず君を目指す 「何?」 俺の足音で気付いたらしく眩しさに目を細め見上げながら 少し白めの綺麗な肌、綺麗な鼻筋で高い鼻、形の良い口…そして死んだ目… 綺麗だ… 「泣こうよ」 「はぁ〜?」彼に似合わない言い方…睨まれた… 俺は何を言ってるんだか… でも今にも泣きそうな顔してた… 「泣きたい時は泣いた方が良いって言うから…」 「馬鹿じゃないの…」 そういい彼は立ち上がりお尻を手ではたいて俺の横を通り過ぎていく… 「好きだ」 通り過ぎた彼の足が止まる 「何それ…頭やばいんじゃないの?」 「頭はやばいと思う。だって君が好きだから君の居場所になりたい」 彼に背を向けたまま…自分の影を見ながら心から溢れた気持ちが口から出て行く… 「馬鹿にしてるの?居場所?俺の事何も知らないのに?はっ、笑わせるなよ」 きっと怒ってる… 「教えてよ。知りたい…君の為なら何でも出来るよ…」 「じゃーここから飛び降りてよ」 「それをしたら君は泣ける?」 「あぁ、泣いてやるよ」 「分かった」 俺は高めの柵へ向かう そして柵を握り足を掛け彼の顔を見る 初めてきちんと彼の瞳に俺が映る… それだけで俺は満たされてる 「君を助けたいんだ。いつも君は笑ってるのに笑ってなくて胸が痛かった…君の心から笑った顔が見たいってずっと思ってた…」 「そこまで言うならやってみてよ」 それを聞き俺は柵を跨り柵の反対側へ降り立つ 今俺と彼は柵を境界線に立っている。

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