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「とって……恭っ」  既に限界はとっくの昔に超えていた。 「取ったら仕置きにならないだろ」  ペニスから口を離した恭が、馬鹿にしたように告げてくる。 「こっちも……控え目だな」 「やっ、恭…そこ、触らな…で」  突然乳首に指が伸びてきて、陥没しているその先端をくびりだすように抓られた。 「いたっ、いだ……い」 「出て来ないな……ピアスでもするか」 「っ! いやだっ!」  咲夜の答えを求めていない独白のような呟きに、蒼白になって体を捩ると、指は一旦そこから離され、もう片方の指も後孔からズルリっ――と、引き抜かれる。 「朝になったら解いてやる」 「ひっ……やぁっ! あっ……んぐぅっ」  折り畳まれた状態のままの脚を高く持ち上げられ、ほぼ垂直の角度で一気に、長大な恭のペニスが咲夜の奥深くへと突き入れられた。 「あっ、ふ……ああっ!」  たったそれだけで体の芯を、まるで射精したかのような愉悦が一気に駆け抜ける。 (ど……して?)  これまで何度か彼を体内へ受け入れては来たけれど、ここまでの快感を覚えたのは初めてで――。 「上手だ。いい具合に締めつけてくる」 「やっ……あぅっ」 「此処に俺のを注がれないと、これからお前は射精出来ない」  恭が何を言っているかは分からないが、腹の辺りを優しく撫でられ、心地よさに吐息が漏れる。 「く……うぅ…ん」 「悪いが、もう逃がしてやれない」  悪びれる様子も見せずに呟く恭の表情は……無表情に見えるけれども、彼の欲情を表すように頬が僅かに紅潮していた。

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