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「いいか、サクは女みたく、中を犯されて達くんだ。これから、ずっと……な」  見下ろしてくる秀麗な顔が、愉しそうな笑みを浮かべ、昨晩からの責め苦によってグズグズになったアナルの縁へと、ペニスの先端が宛がわれる。 「や……も、やめっ」 「嘘吐くな。お前のココ、ヒクヒク動いて吸いついて来るじゃないか」 「ちが…あっ……あうぅっ!」  ゆっくりと肉を掻き分ける熱に甲高い声が上がってしまい、信じられない自分の変化に咲夜は瞳を見開いた。 「いい締め付けだ」 「あぁっ……な…んで」  これまではただ痛かっただけの行為の筈が、気持ちが悦くてたまらない。この一晩で自分に何が起こったのかも分からないから、快感と恐怖がない交ぜになって新たな涙が溢れ出た。 「余計な事は考えるな。サクはただ、俺を受け容れてればいい」 「くぅっ……ん」  まるで恋人に囁くような甘い声音に混乱するが、次の瞬間、激しく腰を打ち付けられて、思考はあえなく霧散する。 「うぅっ、あっ……く、いくっ」  後孔の割と浅い所に、刺激を受けると堪らなくなる場所があり、そこを重点的に擦られて、咲夜は射精をする事しか考えられなくなってしまう。 「やっ、いくっ…いきた……」  自らペニスを扱きたくなって腕を僅かに動かすけれど、何かに引っ掛かったみたいに腕の自由が利かなかった。きっと冷静に周りを見れば、手首を拘束されているのに気付く事が出来たのだろうが、起きた時から咲夜の視線は恭しか追えなくなっている。 「出すぞ」 「くっ……んぅっ!」  切羽詰まったような低音と、ほとんど同時に奥を穿たれ、生温かい彼の精液が注がれるのを直に感じた。 「お前も……イけ」 「ひっ、や……あ、あぅっ!」  それから……まだ硬度を保ったままの恭のペニスに悦い場所を突かれ、押し出されるように咲夜も初の絶頂を強制的に与えられる。 「あ……あぁっ」  余りの愉悦に視界が一瞬真っ白になり、未知への恐怖に咲夜は喘いだ。薄い体が痙攣し、まるで残滓を搾り取るように後孔が伸縮する。 「上手に出せたな」 「きょ…恭っ……」  繋がったままの体勢で、目尻へと舌を這わせる恭の、優しいとさえ思える動きに、縋りつきたい衝動が――咲夜の中から生まれるけれど、ベッドへ拘束された手首はやはり全く動かなかった。

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