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片翼の天使②
「それって、わざとやってんの?
久しぶりに会えただけで満足だって思おうと、こっちは理性を総動員して我慢してやってるっていうのに...ホントお前は。」
ベッドにそのまま押し倒し、再び微笑んでみせた。
キョトンとした顔を、一瞬して。
ようやく事態を把握したらしい陽は、慌てた様子で俺と距離を取ろうとした。
でももう、遅い!...逃がさねぇよ。
肩を強く押さえ付け、唇を貪る。
くぐもった声をあげながら、陽はされるがまま、口内を犯され続けた。
しばらく陽の柔らかな唇の感触を楽しんで、それからそっと解放し、宣言した。
「どれくらい俺がお前に惚れてるか、教えてやるよ。
...おばさんも家にいるんだし、あんまデカイ声出すなよ。」
ハーフパンツに手を伸ばし、動揺して暴れる陽をなだめすかすみたいに優しく頭を撫でながら強く抱き締め、無理矢理脱がせた。
下着姿にされ、目に見えて慌てふためく陽。
それを見て、笑いを噛み殺す俺。
「えっと...えぇっ!?
嘘...だよね?」
ちろりと俺を見上げるその視線に、ただ微笑を返した。
一瞬の内に朱に染まる、陽の白い肌。
それに俺がどれだけ煽られるのかなんて、全く知らないであろうコイツが愛しい。
「本気に、決まってる。
陽、覚悟しといて?
俺今日は、自制する気0だから。」
そのままうつ伏せに寝転がらせ、背後から胸に手を伸ばした。
今までずっと直接触れる事は拒否されていたから、自然と指先の動きは荒く、狂暴なモノに変化していく。
最初陽は少しだけ抵抗を試みたみたいだったけれど、次第に俺の指の動きに応えるみたいに胸の先端が尖り、吐息を漏らし始めた。
「...そこばっかり、やだぁ。」
甘えた声でそう言うと、陽は小さく体を震わせた。
「もう下も、触って欲しいの?
...ホント、快楽に従順だな。」
ククッと笑いながら、なおも胸だけを弄ぶと、陽は真っ赤な顔をこちらに向け、俺の事を睨み付けて言った。
「...変態。」
たぶんこれは彼なりの、精一杯の抵抗。
でもそれすらも今は、俺を煽る材料にしかならない。
「あはは、それは前から認めてるじゃん。
...でも弄ばれてお前も、感じてるんだろ?」
陽の手を取り、自身の下半身に触れさせ自覚させた。
そこは既にかたくなり、熱を持っていて、感じているのは一目瞭然で。
陽の瞳に、羞恥の涙が溜まる。
それを見て俺は、自然と喉が鳴るのを感じた。
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