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「玲、こっちにも触っていい?」
「いいけど……イかせないでね」
「分かってる」
苦笑混じりの声と同時に、下肢へと触れる大きな手。散々叩かれ腫れた臀部を撫で上げたそれが股間へと伸び、萎えたままの遥人のペニスを迷うことなく包み込んだ。
「……っ!」
「こっちに集中できる?」
「う゛っ……んうっ」
被った皮をずり下げるように、ゆっくりとそこを扱かれて……喉を塞がれる苦しみの中、与えられる微かな愉悦へ徐々に意識は傾いていく。
「そう、上手だ」
髪を撫でてくる玲の掌を避ける余力もありはしない。
「ぐぅ、ん、うぅっ」
開口型の口枷のせいで唾液がまるで飲み込めず、垂れた液体が玲の衣服に濃い色の染みをつくっていく。
こんな仕打ちを受けるだなんて、想像すらもしなかった。
――なん……で、俺が……。
「……イキそう」
「ふっ……グヴッ!」
低く放たれた声に続いて口から異物が抜き取られ、遥人が激しく咳込んでいると、次の瞬間、生温いものが顔へパタパタとかけられる。
「中に出さなかったのか?」
「最初から飲むのはハードル高いだろ?」
「それもそうだな」
強い吐き気に襲われながらも堀田と玲の会話を聞き、玲によって精液を顔へ掛けられたのだとぼんやり思った。
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