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「体が弱ってるせいだ。少し休め」
傾いた華奢な体を支え、大雅が告げてくるけれど、頷くことすら出来ないままに遥人の意識は薄れていく。
「……仕方ない、これも……」
完全に落ちてしまう前、苦虫を噛み潰したような声が聞こえた気がしたが、その意味を考えようと懸命に思考を巡らせるうち、まるでテレビを消したみたいに遥人の意識はプツリと途絶えた。
***
「……う…うぅ……ん」
――誰か……泣いてる。
夢か現か分からないけれど泣いているような声が聞こえ、それに誘われるようにして遥人の意識は浮上する。
「ん、ん……うぅっ」
苦しげでどこか切ない響きに意識をゆっくり傾けていくと、どういうわけか体の奥から疼くような感覚が湧いた。
そして、次の瞬間――。
「目が覚めたのか?」
「……う……あぁっ」
低く響いた大雅の声と、一気に覚醒した意識。他人のものだと思った呻きが、自分のそれだと分かった刹那、散々玲から教え込まれた快楽のツボを強く押され……抑えきれずに遥人の口から喘ぐような声が出た。
「や……なっ……なにをっ」
突然のことにパニックとなり、遥人は体を捩ろうとするが、仰向けにされた状態で、両方の脚を大雅の肩へと担ぎ上げられてしまっているから、思うように身動きがとれない。
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