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「俺を……恨んでいい」 「っ……アッ……アアッ!」  淡々とそう言い放ち、ゆっくりと中へ分け入る熱に、掠れた悲鳴を上げてしまうが、玲が相手の時のような恐怖や痛みによるものではなく、不安と愉悦がない交ぜになった感覚によるものだった。 「泣くな」  嗚咽を漏らす遥人の耳へと囁きかけた大雅はそのまま、端正な顔を近づけてきて、唇を口で塞いでくる。 「ん……ん」  そのまま、宥めるようなバードキスを何度も繰り返されるうち、強ばっていた遥人の体から徐々に力が抜けていき――。 「ふぁ……うぅ」  見た目の厳つさからはとても想像できない触れ合いと、ゆっくりとした動きで後孔を穿ち始める長大なペニスに、体の芯からジワリジワリと快感が滲みだしてきて、遥人の頭は考えるよりも受け入れる事へと傾き始める。 「痛くはないみたいだな」 「あっ、やあっ……」  無意識に……離れていく彼の唇を求めるように遥人が喘げば、次の瞬間胸の辺りへ舌を這わされて体が跳ねた。 「やっ……ゥッ!」 「ここ、好きなのか?」  ここにくるまで感情をまるで表さなかった大雅がクスリと喉で笑い、羞恥を感じた遥人の体が一気に薄紅色に染まる。そんな遥人を見下ろした彼は、「そうか」と短く呟いてから、小さな乳輪を唇へ含み、陥没している乳頭部分を絞り出すように吸い上げた。

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