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『どうでもいい……ね。お前がソノに興味を持ったのは、ソノがお前を嫌ってるのが分かったからだって言ってたよな。なら。目的は達成したんじゃないのか? キス一つで強請るように躾たんだから、コレ以上はもういいだろう』 『忍って、実は甘いよな』  淡々としながらも、非難めいた響きをもった忍の言葉に笑みを浮かべ、からかうように玲が告げると、眉間に微かな皺を寄せながら彼は深いため息をついた。 『俺は普通だ。玲の頭がおかしいんだろう?だいたい、何度お前の遊びの不始末を穏便に処理したと思ってる。いつもの遊びならもう止め時だ。もしソノが自殺でもしたら、お前はどうかは知らないが、俺の心は流石に痛む。体だけでいいっていうなら、もう堕ちてるだろ? それとも、まさか……』 『分かった分かった。閉じ込めるのは止めにする。要するに――』  いつもの小言を聞き流しながら、玲は思考をすばやく巡らせ、違う結論をはじき出す。  それは、幼い頃から側にいる忍の助言によるものではないが、長いスパンで考えてみれば、ずっと手元に閉じこめるよりも、外との関わりを持たせた方が、楽しそうだと思ったからだ。  それに、忍と同じく幼稚舎からずっと一緒の大雅の動きも気になった。  ――アレが動くときは……何かある。 「んっ……あぁっ」 「ああ、ごめん。ちょっと考え事してた」  切なげに響く遥人の喘ぎに、現実へと意識を戻し、少しも悪びれる様子を見せずに甘い声音で囁きかける。  小さな口から引き抜いた指を薄い胸へと這わせると、敏感すぎる遥人の体がビクリビクリと痙攣した。

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