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「や、あ……あうっ」
その引っかかりの正体が何か考えようとした刹那、後孔をみっちりと埋める玩具をズルリと引き抜かれた為、体が覚える快楽のほうへ意識は流されそうになる。
「玲はどこへ行ったでしょうか?」
ひとつひとつ、丁寧な所作で手首の拘束を解きながら、堀田が質問してくるけれど、そんなこと分かるはずも無いから遥人は首を横へと振った。
「あっ、な……なに?」
全ての拘束が解けた途端、軽々と体を担ぎ上げられ、驚いた遥人が声を上げれば、
「風呂、お前、男臭くてたまらない」
などと抑揚もなく告げてくるから、急に羞恥がこみ上げてきて、消えたい衝動に強く駆られる。
「ゆっくり休めば明後日には学校に行けるだろう。とりあえず、二三日で玲は戻ると思うから、それまでの間……仲良くやろう」
「……っ」
そんな、思いもよらないことを言いながら、堀田は遥人をバスタブに入れるが、その手つきには普段のような乱暴さは微塵もなかった。
「俺が怖い?」
口元だけに笑みを浮かべた堀田によって、バスタブの縁へ項 が乗るよう背後へ体を倒される。
次に、薄い布が顔へと掛けられ、遥人はそれを取ろうと動いたが、「動くな。髪を洗うだけだ」と嗜めるように言われれば……植え付けられた恐怖が勝って従うことしかできなくなった。
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