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 だけど、遥人は堀田のことを完全に玲の友人……と言うよりは、主従関係が成り立っている関係なのだと思っていた。 「うっ……ぐぅっ」  ボトルの口を開いた大雅が、萎えた遥人のペニスを掴み、その先端を狙うようにして中身をタラリと垂らしてくる。  トロリと冷たい感触に震え体を捩って避けようとするが、次の瞬間、先端部分を覆っている皮ごとペニスを扱かれて……敏感な亀頭部分が直接空気へ触れたことで、鋭い愉悦が爪の先から脳天までを駆け抜けた。 「ふぅ……んぅっ」 「もう勃ちあがった。相変わらず感じやすい」  馬鹿にしたような堀田の声に、さらなる涙が溢れ出す。遥人自身、自分の体がどうしてこんなに反応するのか分からなかった。 「やっぱり……相手がソノの大好きな大雅君だからかな」  見透かしたようにそう告げられて、遥人は首を横へと振る。恋慕に近い気持ちを抱いてしまっている自覚はあるが、それは決して肉体関係を求めるようなものではなく、寡黙だけれど優しい大雅を慕うだけのものだった。 「大雅、本当にいいのか?」 「……少し早いが、仕方ない」 「俺が言いたいのは、そういう意味じゃないんだけど……まあ、お前がいいなら構わないか」  含みのある物言いをする堀田の言葉が引っかかるけれど、そんなことを気にしていられる状況では全くない。

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