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「んっ、ん゛んっ!」  ぬめり気を帯びた彼の指先がアナルの縁へと降りてきて、まだ頑なに閉ざされている窄まりを解すように撫でるから、遥人は必死にベッドヘットのほうへとずり上がろうとした。  けれど、すぐに気づいた大雅によって、腰を掴まれ引き戻される。 「ん、う゛ぅっ」 「いいか、これからお前を抱く。大人しくしていれば、痛いことはしない」  抑揚もなく響く声音に遥人は身体をひくつかせ、震える瞼を懸命に開き大雅の姿を瞳に映した。  自分を見下ろす彼の顔からは何の感情も読みとれない。一緒に食事をとっている時となんら変わらないように見え、それが一層遥人の心にわけの分からない痛みを生んだ。  ――どうして?  いつのまにか、堀田は傍から姿を消しているのだが、大雅ばかりを見ている遥人はそんなことにも気付かない。   「うっ……んぅ」  猿轡をされているから、返事もできずに怯えていると、大雅の指がツプリと遥人のアナルの中へと挿し入れられ、その違和感に思わずいきんだ遥人の身がピクリと揺れた。

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