「う……んぅ」 「キツいな」 　淡々とした大雅の声。ローションの滑りを借りた指先で、遥人の中をズプリズプリと躊躇いもなくかき混ぜてくる。 「ん……んっ」 　久々に拓かれたそこは、最初こそ、ひきつるような鈍い痛みを感じたが、しばらくの間そうされるうち、徐々に痒みを帯びてきた。 「ぐ……んぅっ」 　――かゆいっ……なんで？ 　思わず掻こうと腕を動かせば、同時に首を締め付けが襲い、遥人は苦しみ咳込むけれども、彼は全く動じない。そればかりか、今度は指を二本に増やして前立腺を押してきた。 「ふっ、うっ……ん」 　愉悦に身体がビクビクと跳ね、白い肌が上気する。もっと擦って欲しいとばかりに腰をくねらせていることに、自分自身でも気づけないくらい痒みは激しさを増していく。 　――かゆい、あつ……い。 「もっと擦って欲しい？」 「んう゛ぅっ！」 　再び側へと来ていた堀田に亀頭をピンと指で弾かれ、そこも痒くてたまらないことに気付いた遥人は目を見開いた。 「この中も、痒くてたまらないよな」 「ん、んぅ――っ！」 　尿道口へと爪を立てられて射精感に戦慄くが、すんでのところで根本を握られ遥人の身体が痙攣する。 　使用されているローションのせいでこんな状態になっているのだが、知ったところで今の遥人には何の救いにもならないだろう。 「ソノ、こっち見て」 「んっ……ん」 　逆らえば酷い目にあうことは、身体が一番知っていた。だから、ボロボロと涙を溢しながらも遥人は声の方を向く。