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「わかん……ない、かゆい、かゆいっ!」
駄々をこねる子供のように首を左右へと振りながら、掠れた声で遥人が叫ぶと頬を優しく撫でられた。
「あっ……ふぁっ」
その一方でアナルの縁へと宛がわれた塊が、何であるかを体は感じ取り、遥人の意志などお構いなしに受け入れようと蠢動をはじめる。
「大雅、上脱げ」
ふいに響いてきた堀田の声に、頷き返した大雅が上衣を脱ぎ去るが、それを焦らされたように感じた遥人は首を何度も横へと振った。
「やっ……やく、はやく……」
きっと、正気を取り戻した時、死ぬほど後悔するのだろうが、それが分かる状態ではない。
「なにが早く欲しいの?」
「や……あっ」
堀田によって向けられている、ビデオカメラの意味さえも――。
それから、遥人は彼らに教え込まれた卑猥な言葉を口にできるまで、翻弄され、疼きと痒みに悶え続けることとなった。
「……いい子だ」
たった数回穿たれただけで、達してしまった遥人の頬へとキスを落とした大雅の声が、耳の近くで低く響く。
――どうして?
そこから先の行為については、まるで他人事のように過ぎた。
身体ばかりが愉悦へと溺れ、媚びた声音で浅ましくねだった記憶は残っているけれど、そんな自分を認めたくなくないから遥人は心を閉ざそうとする。
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