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「な……なにをっ」
「なかなか起きないから、待ちくたびれちゃった」
「あっ……やめて!」
いつのまに彼が目覚めていたかは分からない。だが、仰向けされた自分の体が下肢だけ衣類を脱がされていて、割り開かれた脚の片方が玲の肩へと担がれているのは、嫌でも視界に入ってしまった。
「やめていいの? こんなになってるのに」
「あっ……くぅっ」
グチュグチュという卑猥な音が身体の奥から鼓膜を揺らす。
「ちょっと弄っただけでこんなにして……だらしないな」
「やっ……あぁっ」
意思と裏腹に勃ちあがっているペニスを指でなぞられただけで、電流のような愉悦が突き抜け、遥人の爪先はピクリピクリと宙を蹴った。
――な……に? なんで……。
体に思考が追い付かなくて、遥人は酷く狼狽するが、落ち着くまで待ってもらえるわけもない。
「まあ、俺もだらしないけど……遥人がかわいいのが悪い」
玲の指先が自分のアナルを解していると理解する前に、それは一気に引き抜かれ、代わりに彼のペニスの先端が後孔へと宛がわれた。
「ここ、欲しがってヒクヒクしてる。大雅のも……こうやって強請ったの?」
「……ちが…う」
「違わない。だけど……遥人は悪くない。寂しがりな遥人を一人にした俺が悪い。だから……綺麗にしてあげる」
「ひっ……や、ああっ!」
ゆっくりと、狭い肉壁をかき分けるように侵入してきた玲の切先に、思わず逃げを打とうとするが、腕が全く動かない。
縛られたままの両腕は、身体の下で圧迫されていて、動かすことが出来ないばかりか、痺れで麻痺してしまっていた。
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