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「この辺……だったよな」
「あっ……あうぅっ」
独白のような声がしてすぐに前立腺を圧迫され、身体が大きく脈を打つ。
そこで一旦動きを止め、担ぎ上げている右の内腿へ軽くキスを落としてから、玲は長い腕を伸ばして胸の辺りへ触れてきた。
「ここ、中で硬くなってる。ちゃんと触ってほしい?」
「……っ」
乳輪を指の腹で捏ねながら、淫靡な笑みを浮かべる玲と、高校時代の彼が重なり、遥人の背筋を悪寒が走る。
彼に逆らってはならないことを、身体はきちんと学習していた。
「はると、返事は?」
「……くぅ」
問いかけてくる甘い声音に、不自由な体勢ながらも、突き出すように胸を反らせて見せたのは……遥人の意志というよりは、条件反射によるものだ。
「うん。いい子だ」
そんな反応に気を良くしたのか?笑みを一層深くした玲は遥人の胸へと舌を這わせ、陥没している乳頭部分の窪みへ舌をねじ込んできた。
「ふっ……あっ…ん」
そこから生まれた甘い疼きに、思わず零れたあえかな声が、自分のものだと思いたくなくて泣きたい気持ちで一杯になる。
――嫌……なのに。
「あっ……や、やぁっ!」
チロチロと中を舐める舌先のザラリとした感触に、感じてしまった細い身体がビクリビクリと上下に揺れた。
しかも……同時にアナルを埋めるペニスが僅かに引かれたものだから、排泄感にも似た感覚に背筋を愉悦が突き抜ける。
「や……も、もう……やめてくださ……」
過ぎた快感に涙を流した遥人は制止を求めるが、まるで聞こえていないみたいに玲は乳首を吸い上げた。
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