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「いだっ……ごめ……なさいっ、ごめんなさい!」  泣きじゃくりながら喘ぐ遥人に、答えてくれる声はない。  そればかりか……右の尖りもチュッと唇で吸い出され、先端部分を舐め上げられれば、気持ちが悦いのか痛いのかすらも良く分からなくなってしまった。 「やぁっ……あぁっ!」  勃ち上がった二つの尖りを揉んだり噛んだりされるたび、彼のペニスを受け入れたままの後孔が、ヒクリヒクリと伸縮するのが自分自身でも良くわかる。 「遥人、どうしてほしい?」 「あ、あ……」  どれくらい、そうされていたか遥人にはよく分からなかったが、ようやく胸から離れた玲が甘い声音で尋ねてきた時……遥人の中には『じれったい熱を治めたい』という感情だけしか残されていなかった。 「……うごいて……ください」  だから、掠れた声で懇願する。さきほど一度達したばかりの遥人のペニスは萎えていたが、身体の疼きは全くといっていいほど治まってはおらず、むしろ胸へのしつこい愛撫で熱はさらに高められていた。 「いいよ……って言いたいところだけど、俺もあんま具合が良くないから……遥人が自分で動いてみようか」 「え? ……あぁっ」  それに対する玲の答えは思いもよらないものだったけれど、間髪入れずにキスを落とされ、ねっとりと舌を絡め取られれば、僅かに残っていた理性すらも綺麗に剥ぎ取られてしまう。  

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