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「飲んで」と言われて全て白濁を飲み干したあと、「綺麗にしろ」と命じられるまま、残滓を綺麗に啜りあげる。 『ここ……いれて……』  その後、どれだけ淫らな格好をして、自らのアナルを貫いてくれと懇願したかを思い出す度、羞恥のあまり消えてしまいたいと思うことになるのだが……この時遥人は自分の熱を治めることしか考えられなくなっていた。 *** 「う……うぅ」  意識を戻したその途端、体中に感じる痛みと違和感に遥人は呻いた。 「……れい」  玲の名前を呼んだのは、彼にしか縋れないからだ。  瞼を開いたはずなのに、視界は一面真っ暗で、手を動かそうとしてみたけれど、指しかまともに動かなかった。 「起きた?」  すると、すぐ側から玲の声。そして、耳たぶを這う舌の感触。 「目……見えない」 「まだ夜だから」 「手、動かない」 「ああ、縛ってるから」 「……どうして?」  どうやら、柔らかなシーツの上、向かい合わせになった状態で彼に抱かれているらしい。  手が動かせなかったのは、両手の手首を背後で拘束されているからで、どうしてこんなことをするのかと彼に訊ねてみるけれど、「趣味」と一言返されたから、遥人は小さく息を吐き出した。

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