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「ん……んぅっ」    薄く開かれた遥人の口へと啄むようなキスをしてから、口腔内へと舌を差し入れて弱い上顎をしつこく舐める。と、微かな吐息を漏らした遥人はぎこちなく舌を絡めてきて――。  ――なにを、するつもりだ?  精一杯といった様子でキスを受け止める遥人の手が、遠慮がちに、玲の下腹部へ触れてくる。  こんなことは初めてだから、どんな思惑があるのだろうと疑心を抱いたその刹那……彼の掌が玲のペニスを恐る恐るといった様子で包み込み、お世辞にも上手いとは言えない手淫をはじめたから驚いた。 「……っ、どういうつもり?」   「あ……」  上擦りそうな声音を抑え、唇を離して問いかける。名残惜しげな声を漏らした遥人の頬は紅潮し、濡れた唇は艶を帯び、これまでにない類の色香を放っていた。 「気持ち……悦くない?」 「遥人は自分でする時、こうしてるの?」  眉尻を下げる遥人の頬へとキスをしながら囁くと、小さく首を振った遥人は、玲のペニスを握る掌へとほんの少しだけ力を加え、その先端に親指を這わせつつくように鈴口を擦る。 「そう、遥人はそこが好きなんだ」 「……そんなこと……」  『言わないで』と、こちらを見つめて訴えてくる遥人の姿に、玲の心に得体の知れない感情が湧きだしてきた。

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