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「なら、自分で広げてオネダリしてみて。できる?」
少し掠れた低い声音はどこか甘みを帯びている。試されていると悟った遥人が振り返ってから頷き返せば、口角を綺麗に引き上げた玲が喉を鳴らしてクスリと笑った。
「……ここ……舐めて」
「ここってどこ?」
俯せのまま膝で立ち、両手を動かし震える指で尻を左右へ広げた遥人は、蚊の鳴くような小さな声で「おねが……だから、意地悪しないで」と訴える。
「どうして? 遥人は意地悪されるのが好きだろ」
「ちが……そんなこと……」
「なら、どうして遥人は、ここを硬くしてるんだ?」
「あ、あっ、あうぅっ!!」
股の間から差し込まれた手が猛った遥人のペニスを掴み、牛の乳でも搾るみたいに緩急をつけて揉み始めたから、痛みを伴う愉悦に悶え、遥人は体を戦慄かせた。
「ほら、体は正直だ」
「ううっ……ふぅっ」
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