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ただ、日常的にSNSでのやりとりはしていたから、今日遥人が玲の新居を訪れることになったのも、三連休があることと、兄に会うために東京へ出ると遥人が玲へと伝えたからだ。
だから……久しぶりの空間に、緊張してしまうのも仕方ない事だろうと遥人は思う。
「玲、そんなとこに座らないでソファーに座った方がいいと思う」
「ずっと……考えてた」
「え?」
独白のように呟く玲の秀麗な顔が、僅かに歪んだように見え、遥人はコクリと唾を飲み込んだ。
6月、玲に再び捕まった際、最終的にセックスのあと遥人は意識を失った。そして、目覚めた時には一人ベッドに寝かされている状態だった。
何回か玲を呼んでみたけれど人の気配も無くなっており、クリーニングされたスーツと、新品の下着類だけがテーブルの上に置かれていた。
どうしようかと悩んでいたら、春日が部屋へと現れて、着替えが済んだら家まで送ると告げられたため、玲の所在を訊ねてみたが、それについては答えられないと言われてしまい――。
釈然としない心境のまま、春日の車に乗った遥人だが、家へと到着した際に、荷物と一緒に一枚のメモを渡されたのが、この不思議な状態を作るきっかけとなっている。
「でも、分からない。どうして遥人が連絡をくれたのか」
「それは……」
メモには玲の連絡先が書かれており、当時の遥人を数日間……悩ませる材料となった。
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