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第8話 side:セルジュ

「セルジュっ!」  高橋が追いかけてくる。彼に見られてしまった。もう二度と彼に近づけない。  高橋は私の正体に気づいてしまった。そう、私は血を啜るバケモノだ。  口の中には先程飲んだ男の、不味い血が広がっていた。 「……高橋さん」  私はまた涙を流していたようだ。こんなにも感情が表に出ることは珍しい。最後に、もう一度会って礼を言いたかったが、やはり直接会うのははばかられる。  あらゆる想いを断ち切るように、私はその場を後にした。

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