6 / 7
意外とこちらも、天国だった件
なおも無理矢理腹の下から持ち上げられ、強要される獣のような格好。
そして後ろの孔にそっと添えられた、ローションのせいでヌルヌルに濡れた指先。
くにくにと、優しく...それは排泄の為だけにこれまで使用されてきた器官を刺激し、解していく。
「ん...っ!」
漏れる、喘ぎ声。
それを聞き、振り向かなくても樹の阿呆が笑う気配を察した。
「センパイ...素質あり過ぎでしょ?
とりま、一本目...挿れるよ。」
「待て...挿れんなっ!
なんか体、変...っ!」
四つん這いのまま前に逃れようとしたけど、それはコイツの馬鹿力により阻止された。
そして宣言通り侵入してくる、樹の細くしなやかな指。
でもそれは想像以上の圧迫感で...息が、出来ない。
「呼吸、ゆっくりしてみ?
そうそう...上手。...ほら、全部入った。」
またしてもククッと、笑う気配。
でもそれにムカつく余裕もなく、ただその感覚に戸惑い、震えた。
「で...ここが前立腺。
どう?...ってもう、返事出来なさそ?」
ぐにぐにと、俺の中を探るように蠢く指先。
それはでもすぐに抜け去り...ホッとしたのも束の間。
この鬼畜野郎ははじめての俺相手に、容赦なく指を足し、またしても好き勝手に弄んだ。
怖い、と思った。
...それが痛みではなく、別の熱を俺に与え、未知の世界に強制連行される気がして。
「三本入ったら、次が本番ね?」
楽しげに、耳元で囁かれた言葉。
「無理...、入らねぇし、そんなのっ!」
ふるふると左右に首を振り、拒絶の言葉を口にした。
でも体は従順に、快感を受け入れていて...ねだるみたいにコイツの指を、甘く締め付けた。
「入る、入る。
センパイ...増やすよ。」
ちゅっ、とリップ音を立て、頬にキスされた。
そして足された、三本目の指。
動きは緩慢で、労うみたいに優しいのに、その存在感は抜群で...気にしないようにしようとしても、どうしてもその感覚に、意識を奪われてしまう俺。
「本当に嫌だと思ってる?」
そう聞きながらじわじわと、樹の三本の指は俺の中に侵入してきて、さっき教えられた『前立腺』とやらをねちねちと、しつこく刺激してくる。
最初は痛かった筈なのに...いつしかそれは熱に変化し、更には快楽へと変わっていった。
***
「やっぱセンパイ、素質あるわ。
...もう三本も飲み込んでるのに、初めてでそんなに感じまくりとか。
もしかして自分で開発して、アナニーしてたの?」
あはは...そうか、自分でここを弄るのを、『アナニー』って言うのか。
...無駄な知識ばかりが、増えてくな。クソっ!
「してる訳ねぇだろ、ふざっけんなっ!」
大声で叫んだけれどそれは思いっきり感じながらだった為、樹はブハッと噴き出して、そのまま爆笑した。
「よし...っと。
こんだけ解しとけば、大丈夫っしょ。
...次に、行ってみようか?」
振り向くと樹は意地悪く笑い、唇に軽くキスをして、三本の指をゆっくり抜き去った。
代わりにあてがわれたのは...樹のアレ。
いつの間に、脱いだんだ。
手際、良すぎじゃね?
って言うか。ん...?ちょっと待て。
...コイツの、デカくね?
「待て待て待て待て、やっぱ無理っ!
んなデカいの、入るかよっ!
裂けるっ、やめろっ!痔になるわっ!」
さすがに身の危険を感じ、全力で暴れた。
でもそれはヤツにより、阻止されて...またしても楽しそうに口元を歪めながら、言われた。
「往生際、悪いなぁ...。
大丈夫、大丈夫。
俺のケツじゃないから。
さ、行くよ?
暴れても俺、興奮するだけだし。
大人しく、犯されとけって。」
マジでサイテーだな、コイツっ!
それでも俺は絶対に嫌で、怖くて、必死に暴れ続けた。
だけど結局無理矢理押さえ込まれ、ぶちこまれた。
そして痛みに震える俺の惨めな姿をコイツは、大笑いしながら満足げに見つめていた。
...悪趣味過ぎんだろ。
でもそのぶっとい凶器で感じる場所を探られ、イイ反応を返した場所は執拗に抉られて、痛みを快感が凌駕していって。
...痛みよりも何よりも、それが一番怖かった。
...で、その後どうなったかって?
メチャクチャ感じさせられましたよ、ええ。
...クッソ気持ち良かったわ、畜生っ!
ともだちにシェアしよう!