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ストーカー(2-7)

━━━━━━━━━ ━━━……… 次の日、僕は朝から保健室にいた。 本当は休みたかったけれど。最近はいつも、橘くんに会えるのが唯一の楽しみになっているせいで、休まずに学校に来ていたから。 学校に来ることが癖になっているみたい。休みたいのに、なぜかここにいる。 けれどやっぱり体調は良くないから、保健室なんだけどね。 入学して最初の頃はよく保健室に来てたから、保健室の由美先生とは仲良し。 先生は僕の目を見てすごく心配してくれた。 「由美ちゃん先生、今日ずっとここにいてもいい?」 先生は微笑むとゆっくり頷いて、ベッドに寝転ぶ僕に布団をかけてくれた。 僕は溢れ出そうな涙を隠すようにして、枕に顔を埋めると、そのまま眠りについた。 ガラガラガラーッ。 誰かが激しく開くドアを開けたんだろう。 あまりのうるささに、目が覚めてしまった。 時計を見るとちょうど昼休み。 騒がしいなぁ。 僕は何も聞こえないように、頭まで布団を被った。けれど、すぐに誰かに布団を奪われる。 「……あ」 目に映ったその“誰か”は橘くん。 どうしてここに?

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