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第6話

「おわっ、今いちごの季節なわけ?」 「えー?いちごー?いちごっていつだろー」 「なんでこんなにいちごのお菓子出るんだろうな」 久しぶりに星野と駅まで一緒に歩くことになって、途中のコンビニに寄るとまた期間限定のいちごのお菓子に出会った。 パッケージのピンク色から裏側までクルクル回して眺める。 「いちごって冬?」 「んー、冬?って俺は思ってた!何、それ欲しいの?」 星野が尻ポケットに入れた自分自身の財布に手を伸ばした。その財布も今年のこいつの誕生日に俺がくれてやったものだった。 「あー…うーん…。昨日星野に貰ったチョコのせいでちょっと体重増えたからなぁ…」 「女子かよ!ははは!」 「いや…あんなに朝練してるのに増えるとか、お前が俺のこと甘やかすせいだ」 やっぱりお菓子は控えようと思って、元あった場所に綺麗に収めると飲み物コーナーへ行く。 冷蔵された炭酸水を手に取るとまた星野が笑う。 「炭酸水とか…ほんと匠女子力やばい!!しかもえっ!?乳酸菌入り!?やべえ!!」 「あれ、星野。にゅうさんきんって漢字読めたんだな」 「はー?ひっどー!それくらい読めるわー!!」 夕食の代わりに蒟蒻ゼリーを手に取ると会計を済ませた。 その間も「こんにゃく…ゼリー…くくく」っという星野の笑いは止まらなかった。 俺が脇腹をどつくと、口を歪めながら笑いを堪えた。 「ほれ、これやるよ」 「は!?」 コンビニを出てまた駅へ向かって歩き始めると星野が突然何かを投げてきて、咄嗟に掴んだ。 カサっという音をたてて抱きしめたそれは、さっき俺が諦めたいちごのお菓子。 「えっ」 「お前細いんだから太れ。俺が心配」 「なっ…何言って…」 たしかに俺は自分でも分かっているんだ、自分の体重の軽さを。 男なのに50キロも無い。 ずっと高校生になっても155cmの身長も、体重の軽さもコンプレックスだったが、競技するのに軽いのに越したことはないと割り切っていた。 『女の子ってフワフワしてて、ちっちゃくてかわいいんだよ』っていう星野の言葉を聞くまで、俺だって身長は伸びて欲しかったし、男らしい体格になりたかった。 なんでこんなやつの言うことに振り回されているのかもわからない。 そんな自分が嫌になるが、なぜか今までと反対の行動をしてしまう。 「べっ、別に痩せたいわけじゃ…。ただ、糖分を取りすぎたくないだけで!」 「なんでもいいから食えよ。ほんとにお前折れそうだしー」 「うっ…ありがとう…」

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