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第16話

『放課後、正門の前で待っています。来てくれると嬉しいです。』 「…は?」 「何どーしたの」 いつもとは違うカサっという紙の音に、思わず下駄箱の中を覗き込んだ。 案の定、そこには可愛らしい文字で書かれた告白の呼び出しと思われるお誘いの手紙が入っていた。 「うひゃーー…。え、行くの?」 「行くけど」 俺が制服の胸ポケットにその紙を畳んで入れると星野は不思議そうな顔をした。 「えーーー!アタシと言うものがありながら匠は他の女のところに行くのね!?」 「お前それ気持ち悪いし、耳に響く」 朝は低血圧でいつものテンションなんて出ないし、それを知っていてもなお、しつこく寄りかかってくる星野がウザすぎる。 「いった!!匠のばか!俺がこれ以上ばかになったら匠のせいだからな!」 「うるせぇ」 「ねーえ…ほんとに行くわけ?そりゃ匠さんがおモテになるのは知ってましたけどー!ってかなんでこんなチビが女に好かれるんかわかんねぇー!っいって!だから殴るなー!!」 「お前がチビとか言うからだ」 構っているのも面倒だからすぐに階段を上り教室を目指す。

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