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第22話

「…匠…俺…」 「うん」 俺達が使っていたコートは次のクラスと交代になり、応援も燃えていて俺と星野に向けられる視線はゼロだ。 それゆえか、星野がコテンと俺の胸に頭を当ててきた。時々星野が甘えたになる時の定番の行動だ。 「俺……匠が好きだ」 「今更恥ずかしいな」 「そうじゃなくて…ずっと前から好きだったんだ…」 星野のつむじを見た。シャンプーで残された甘い香りと、さっきの試合で流れた爽やかな汗の香りが俺の鼻腔をくすぐる。 俺の返事が気に入らなかったのか、俺の胸に当ててきた額をグリグリと揺らした。 「…どういう意味?」 「ずっと前から匠に喧嘩売ったりしてたのも、匠が好きだからなんだ。…恋愛的な意味で。…ほんとはこんなふうに一緒に居られるようになるとも思ってなかったし…告白なんてするつもりも無かったし…」 どう話していいのか分からなくなってしまったのか、星野が次の言葉を紡ぎ出すまでにゆっくりとした時が流れる。 「けど笹川ちゃんにもここまでお膳立てしてもらったから後に引けなくなっちゃって…。困るよな…急に告白とか」 「困んない」 「…え?」 困ったことに俺は困っていなかった。 もしかしたら俺は予想ができていたのかもしれない。星野の感情に。 むしろ嬉しく感じていた。 こんなトントン拍子に付き合ってしまっていいのだろうか。 「俺は嬉しいよ」 「れ、恋愛だぞ。チューとかするんだぞ」 「うん。嬉しい」 「匠何言ってんの…」

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