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第40話

「それから草野が委員会終わるのを俺が待って一緒に帰るようになったんだ」 「流星のファンクラブは抜け駆け禁止だったから、俺殺されるかと思ってて…。でもただ単に友達として仲がいいんだと思われてお咎めは無かったんだ。男だからって悩んだこともあったけど、男だったからよかったこともある」 流星のファンが熱烈なのは知っていたが、草野が思い出しただけで青い顔になってしまうくらいに強烈なのか…。 「お前らは?なんか中学の時から仲悪かったよな?」 「俺が2人と同じクラスになった時も、喧嘩の仲裁した覚えあるし」 2人は興味津々といった様子で俺に詰め寄る。彩はテレビを見ているふりをし続ける。 2人にここまで話してもらった以上、交換条件ではないが、話した方がいいような気がした。2人とは俺と流星とのように、長い付き合いになるんだろうし。 「確かにずっと仲が悪かった。ずっと小競り合いみたいな感じだったけど、俺達がほんとにても付けられないくらいに喧嘩して、結局俺が部室に立て篭もったんだ」 「あ!待って、それ覚えあるよ。紀田くんが珍しくガチギレしてるー!って学年中2組に集まってた記憶ある」 「多分それだと思う。去年すげえ調子悪くて、それで彩に当たったんだ。それで」 「いや、違うよ」 「え?どっか違ったか…?」 急にテレビを消音にしたからか、空間が静まり返った。 「俺が挑発を繰り返してたから、匠が怒っちゃったんだよ。俺、ずっと匠のことが好きだったから、どうしたら仲良くなれるんだろうって。でも俺馬鹿だからさー、余計に空回りしちゃって。結局は匠とラブラブだから、オールオッケーなんだけどさー」 「えっ」 「すごい。じゃあずっと紀田に片思いしてて、好きな子を虐めちゃうみたいな感じだったんだ!」 「たく、聞いたことなかったの?なんかすげえ驚いてるけど」

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