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第41話
「知らな…かった…」
「そりゃそうだろ。言ってなかったし」
「えーー!凄い、星野って意外とロマンチックなところあるんだね。なんか驚いてる紀田見て、凄いきゅんきゅんした!」
俺達当人を差し置いてきゅんきゅんしたと抜かす草野のことは無視する。
「だから、自分のせいだって言ってたのか…?」
「うーん。そうだねえ…付き合いたいとまでは思わなかったけど、てか付き合えるなんて思ってもみなかったからびっくりなんだけど。でもさ、友達って関係でもいいから一緒にいたいとは思ってたよ」
「そうだったんだ…」
ねえやばいよやばいよー!と草野はひとりニヤニヤしながら流星の腕を叩いて興奮している。
「よかったよ…思いが伝わってよかったねぇ、星野…グスッ」
「えっ?あ、ちょっと夏樹!なんでお前が泣くかなぁ…」
「りゅうせえ〜…よかった…よかったよー。おめでとう星野…」
感動して泣き始めた草野を見て、寝っ転がっていたソファから立ち上がると彩は俺の椅子の横に立った。
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