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第33話※
乳首を服の上から擦られ思わず喘ぎ声がもれた。
痛みだけでなく快感まで拾ったのは予想外だ。
直接触れられるのとはまた違って滑りが良く快感を拾いやすいらしい。
この前のことがあってからやたら敏感なそこは少し擦れただけですぐにつんと立って主張してくるが、今はそれを阻まれていた。
「これ、何貼ってるの?」
「や、やだ……っ!ロイさん捲らないで……っ、」
「……絆創膏?」
あぁ、見られた……っ!
そう、結局腫れたような痛みは1日2日ではどうにもならず今日も固定せざるを得なくなってしまったのだ。
しかし家に都合よくガーゼはなく、結局絆創膏を貼ることにしたのだった。
「ふふ、なぁにこれ。えっちだね」
「ちが……っ!これはロイさんが触るから……!!」
恥ずかしさからアツシは目尻に涙を溜めながらわなわなと震える。
そんなアツシのことはお構いなしにロイさんは絆創膏の上からツンと主張する乳首をつついた。
「……いっ、」
瞬間、ビリビリとした痛みを感じる。
それだけではない。僅かに感じた快感に戸惑いを隠しきれない。
「触りすぎちゃったかな?」
そう言いつつ、ロイさんの手は止まらず執拗に胸を弄りまくる。
「いった……ぃ、」
「んー、痛いだけ?」
こちらを覗き込む顔は何かを察しているのか、目の奥が笑っている。
痛いだけじゃない。けれどそんなこと言えばロイさんが喜ぶだけだ。
止めようと手をかけると手に布地の感触が伝わる。それが怪我をしている方の手なのだと気付いて触れるのをやめた。
絶対、分かっていて怪我した手で触っているに違いない。
そう思ってもつい躊躇してしまうのだからロイさんの思惑通りというわけだ。
「ちょっとロイさん……やめて……ァ、」
「ほら、早く続きして?」
片腕でアツシの腰を支え、反対の手は胸元を執拗にまさぐる。
揉むほどないというのに揉み込むような刺激はマッサージににも似ているが時折触れる突起への刺激が痛いのに何故かもどかしい。
「……っうぅ、」
「ほら、ちゃんと数えて」
耳を甘噛みしながら、胸に触れていた手で今度はアツシの顎を掴むと棚の方へと向けさせる。
甘噛みされると背中にぞくりとした刺激が駆ける。
乳首を絆創膏の上から優しく捏ねくり回す。
そのうちそれにも飽きたのか、ゆっくりと絆創膏を剥がし始めた。
「や、だ……っひ、」
粘着が剥がれる瞬間、ピリッとした痛みを感じて肩が跳ねる。
「あぁ、ホントだ。真っ赤だね」
そう言いつつ、くりくりと円を描くようにして乳首をいじる。
「やめて……っ、」
「それより、アッシュくんは数数えて?お仕事しなきゃ」
自分だって仕事してない癖に、と心の中で悪態を吐くが言葉に出す余裕はない。
ふるふると震えていると乳首を摘まれたのでアツシは渋々棚へと向き直る。
何とかペーパーの数を数えるが、途中で首輪の上から項を甘噛みされ思わず言葉に詰まった。ぞくりとした刺激がじわじわと広がる。
仕方なく数を数え始めたものの、その間もロイさんの手は止まらない。
――32、33、34、35、36……、
「ァ、……っん、」
「いくつあった?」
「38……、です」
「ざーんねん。やり直し」
数えている途中で悪戯されるとついそちらに意識がいってしまって何処まで数えていたか見失ってしまう。
こんなんじゃいつまで経っても終わらない。
「ロイさん、もう……終わりにしてください」
「だぁめ。まだ数え終わってないでしょ」
「じゃあ邪魔するのやめてくださ……ひっ、」
布越しに下を触られ突然の刺激にビクリと肩が跳ねた。
「反応してるね。気持ちよかった?」
「違……っ」
グリグリと刺激され腰が引ける。バランスが取れず、震える手で思わず棚を掴むとロイさんは後ろから耳打ちしてくる。
「ふふ……そのまま掴んでてね」
え、と思った時にはもうエプロンは床に落ちてスラックスをずらされていた。
倉庫の中はヒヤリとしている。その空気が下半身にも触れてゾクリとする。
「ぁ……っ!!」
「気持ちいい?」
直接触りながら乳首を弄ることも忘れない。
痛すぎない絶妙な力加減でグリグリと乳首を摘みながらロイさんは耳も甘噛みしてきた。
体重をこちらへ駆けてくるので棚を掴む手を離せない。
ファイルを棚へ置こうとするとちゃんと持っててと諌められた。
「……あ、くぅ……やめ、」
「あんまり声出してると聞こえちゃうよ?」
ハッとして声を抑える。
そうだ、まだマキさんもシマさんも残っている。
いつ見に来たっておかしくない。
「キイト君にも聞こえるかもね」
またキイトだ。何で今日はやたらキイトに拘るのだろうか。
キイトじゃなくとも聞こえたら困る。
歯をくいしばるとそれをやめさせるように無理やり後ろを向けて口付けられた。
「……んふ……ぅ、」
無理な体勢で後ろを向いている上に口の中を舌でなぞられ
思わず口元が緩む。
するとそれを待っていたかのように舌が差し込まれた。
ダメだ。深くキスされると頭がぼーっとして回らなくなる。
そのうちゴソゴソとまさぐられ、直接乳首を摘まれるとビリッとした刺激が駆け抜けた。
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