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4月 和樹、2年B組に入る

 千葉に起こされ目を覚ますと、入学式は終わってて、生徒達は各自で教室へ帰るところだった。  2Bの教室へ入ると、ひとりで席に座ってる者、何人かで喋ってる者とに分かれてた。一年から二年へ上がるときにコース変更した生徒もいるんで、俺のようなぼっちもけっこういた。  違う、千葉さんがいました。てか千葉は俺のこと何て認識してるんだろう。  俺としては同室者くらいに思ってもらえれば、幸いなんだが。 「あ、和樹じゃん。おひさ」 「住田(すみた)かー。おひさ」  住田は去年名簿が前後だったから、よく話した相手だ。ヤツはゲーマーで、新しいソフトが出るたびによく貸し借りした仲だ。  予鈴が鳴り、席に着き始める。Bクラスは基本的に真面目なヤツが多い。  寮長(ノムさん)が時間に厳しくて、そのおかげか時間を守ることが当たり前になってるのだ。  別コースからの移動組も空気を察して、それとなく従ってる。  クラス担任は、気の弱そうな三十代くらいの先生だ。てゆーか去年と同じ人。  あんまり覚えてないけど、たしか中山(なかやま)先生。  今日は今後の予定表とかのプリント配布と、明日の始業式の話で終わった。その後、俺達は各自教室を出て、それぞれ好きなように過ごした。  教室を出るときに千葉を探したが、彼はすでにどこかへ行ってしまった。  今日もぼっち飯か。  そういえば、キラキラ王子はどうしてるんだろう。ヤツはコース変更組で、話し相手がいないとか言ってたし。  俺はアドレス帳から「奥村哲也」を探して『メシ食う?』と送った。  すぐに返信が来た。 『ごめーん。先約入ってる! またね(笑)』  このリア充め!

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