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5月 北村秀一

「瀬川和樹か」  北村秀一は和樹の後ろ姿を見て、ほくそ笑んだ。  あの様子じゃ、俺のつけた痕には気づいてないだろう。予想以上に素直な反応に、こっちが驚いた。正直、まだ頭がヒリヒリする。  まぁ、あれじゃ隼人が気を許すのはわかる気がする。  アイツはとにかく仕事に厳しい男で、サボろうとするヤツは容赦なく切り捨てていたはずだ。なのに、副委員長である辰己を使ってまで居場所を探させるとは、瀬川は愛されてるな。  まぁ、俺としては貴重なサボリ仲間ができたから、若干複雑なのだが。 「北村」 「!」  突然声をかけられる。驚いて振り返った先にいたのは、見知った男だった。 「翼か……どうした?」

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