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5月 風紀委員会vs生徒会③

「仕事は終わりだ。とっとと帰るぞ」 「委員長……」  俺は恐る恐る声をかける。 「こてつ、どうなっちゃうんですか?」  委員長が俺を見る。辰兄の腕に収まってるこてつは、自分のことが問題視されてるとは思ってないらしい。ウトウトと眠たそうな顔をしている。 「こてつは何も悪いことしてませんよ。だから――」 「わかったから、黙ってろ和樹」  委員長の眉間のシワが無くなった。心なしか口調も柔らかくなった気がする。 「お前が思ってるようなことはしねぇよ。だから安心しろ。わかったか?」  ぶっきらぼうに告げるその姿が、何だか頼もしく思えた。 「はい!」  そうかと委員長は言って、そのまま視線を副会長さんへと向ける。 「これ以上俺たちに関わるな。俺たちに口出ししたいなら、お前らの会長引っぱり出して来い。話はそれからだ」  委員長かっけー!  俺のニガテな副会長さんは、悔しそうに綺麗な顔を歪めていた。ざまぁ。 「行くぞ」  委員長は言うだけ言って、さっさと行ってしまった。俺もその後を追いかける。  辰兄は久世ちゃんに声をかけていた。どうやら彼にも話を聞くらしい。  辰兄に続き久世ちゃんも裏庭を去っていって、後には副会長さんだけが取り残された。

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