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優しい吸血鬼は
唇を食むようなキスを続けていたのに、牙で強く僕の唇を噛んだオリベはジュッと滲み出る血を吸う。
出なくなると、位置を少しズラし、また噛んで吸うのを繰り返すから、痛みが嫌悪より快楽に感じて、身体の力が抜けていく。
オリベの部屋に着き、ゆっくりとベッドに下ろすと、オリベが唇を離した。
白い糸に赤い血が絡み付いていて、繋がった先のオリベの瞳も三日月になっている口元も色っぽくて、僕はドクンと胸が高鳴った。
「オリベが欲しい」
僕はオリベの小さな瞳に手を伸ばした。
あの時は出来なかったけど、今回はオリベが顔を寄せてくれたからちゃんと触れられた。
「ごめんやけど……我慢できひんかもしれへん」
弱々しく言いながら、紺色のボタンを1つずつ開けていくオリベ。
「いいよ、僕は全部受け入れるから」
「お前はほんま……」
オリベは満面の笑みを浮かべて、僕の乳首に吸い付いた。
僕が母乳が出たらどんなにいいか、と思うくらいしゃぶりつくオリベの舌遣いに意識が飛び飛びになる。
真っ直ぐな瞳で僕を見つめながら赤い粒を舌で転がし、大きく乳首を口に含む姿に嬌声を上げる。
「んっ、ハッ、ンハッ……んアッアッ」
楽しそうにズボンの前チャックを下ろし、僕のちんこをゆるゆると扱いてくれる。
「気持ちええ?」
「キも……ちい、イよ」
荒い息を吐きながらなんとか言うと、ギュッと握って意地悪をするオリベ。
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