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第18話

 体中を舐められ、桃太郎は心底辟易しておりました。  けれど、笑みを絶やしたりはしません。笑みを浮かべて島民と接するという言い付けを守り、旦那である鬼の頭領を怒らせてしまう可能性を、少しでも減らしたかったからです。  ――これを耐えれば、頭領の笑顔が見られるかもしれない。  ――髪を拭き、体を拭いて、家を汚さなければ……きっと、頭領は喜んでくれるに違いない。  そんな暗示をかけて、何とか笑みを貼り付け続けます。 「幼い体だけど、それが逆にそそるよなぁ……っ」 「そうですね」 「お前はそればっかりだなぁ?」  脚を無理矢理開かされても、桃太郎は抵抗しません。蹴り飛ばすことは容易ですが、そうしてはいけないと頭領に言われているからです。  冷めた瞳と、上げられた口角。桃太郎は頭領に言われたことを遂行しようと、尽力します。  片足を持ち上げられ、内腿におじさんの唇が触れました。ねちっこく舐められても、桃太郎は身じろぎすらしません。 「あぁ……いいなぁ。頭領が羨ましいぜぇ……っ」  おじさんは、頭領が桃太郎の体を毎日好き勝手蹂躙していると思っているのでしょう。中らずと雖も遠からず……桃太郎は閉口します。 「いっそ、俺達に輪姦(まわ)してくれたら良かったのになぁ……こんな上物、なかなかいないってのによぉ……?」  まるで、生娘への言葉です。ある意味では、桃太郎を普通の人として扱っているのでしょう。  ――それは決して、桃太郎が望んだ形ではありませんが。  散々内腿を舐った後、おじさんは自分の指を咥えました。その行為には、憶えがあります。  不意に、桃太郎の体が強張りました。それでも、抵抗の素振りは見せません。  ――思い描くのは、たまたま見かけた……頭領の笑顔です。 「今更怖気づいたか? 安心しな。酷くはしないさ」  両手を強く握り、桃太郎は息を深く吸います。濡れた指が臀部を持ち上げ、後孔を探りますが……桃太郎は悲鳴すらあげません。 「ま、楽しもうぜぇ?」  指が後孔の入り口を探り当てます。そのまま指先で窄まりを撫でられ、桃太郎は瞳を固く閉じました。  ――きっと、頭領は褒めてくれます。  ――だから、耐えるのです。 「――ッ」  指先が挿入されたのと、桃太郎が自身に暗示をかけつつ息を呑んだのは……同時です。  ――その時でした。 「――桃太郎ッ!」  慌ただしい物音と共に、桃太郎が焦がれてやまなかった声を……耳にしたのは。

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