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第7話
「お主、儂の指でも気をやっておったな。今お主が触れているこれが、そこに当たったら、お主どうなるじゃろうな」
「これで、私の弱いところを擦られたら……やめて、そんなの、死んじゃう」
「お主、期待しておったんじゃろ。だから、自分で、慣らしてきたんじゃろ」
桃太郎を寝台にうつ伏せに寝かせ、その上から鬼の棟梁がのしかかる。その大きな手で期待に震える小さな入り口を広げ、欲に膨れた熱をねじ込んだ。
ぬめり薬の力を使っても、狭き道であるそこは、棟梁の侵入を拒んだ。棟梁も、無理やり押し込むことはせず、締め付けが緩むまで、欲に任せて腰を振ることはしなかった。
「どうじゃ、痛むか」
「おなかの中、広がってくのが、わかる……」
辛いのはやはり、桃太郎であった。本来受け入れるべき場所ではないそこが広がっていくのをまざまざと感じさせられたのだ。愛しい恋人の欲が自身の胎内を抉る度、その逞しさを意識させられた。口内で受け入れた時も、一体どこまで入るのかという恐怖を感じたが、その時はまだ視覚を頼りにすることができた。しかし、背後から欲望をねじ込まれている今、その長大なものの終わりがどこにあるのか、見ることはできなかった。このまま、この剛直に腹を突き破られてしまうのではないかという恐怖と、これが自分の弱点をかすめてしまったらという不安と期待。痛みはもちろんあったが、それ以上の快楽により、桃太郎の欲もまた存在を示してきた。寝台と己の腹に挟まれたそれを擦りつけ、内側と外側から快楽を得ようとする。
だがその一人遊びも、ある瞬間で終わりを迎えることとなる。
ついに鬼の棟梁が、桃太郎の弱いところを掠めたのだ。桃太郎は全身をわなわなと震わせ、寝台に沈んだ。
「ここか」
その後は、鬼の棟梁の独壇場だった。桃太郎の細腰を掴んで、己の欲望を何度も押し付けた。押されるばかりでは、刺激に耐性をつけられたかもしれないが、潤滑のある胎内で出し入れをされてしまっては、いつ快楽の波がやってくるか分からない。予想のできない刺激に人の体は弱いものだ。桃太郎は、尻と鬼の棟梁の下生えが擦れる刺激すら、快楽に変えるようになってた。何をされても、言葉にならない嬌声を上げることしかできなかった。
桃太郎の先走りも増え、滑りもよくなったこともあり、鬼の棟梁は桃太郎の体制をうつ伏せから仰向けに切り替えた。
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