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おやすみ*
*
「あ、あっ! っあぁ……ンン、ッ!!」
何度目かの吐精を迎え、杜月はくたりと四肢を投げ出す。
色を無くしてきた精液を見て、在咲は軽く笑った。
「杜月、大丈夫? 俺まだイッてないけど」
「……むり、気持ちいの、引かない……っ」
「みたいだね。中もぎゅうぎゅう締めたままだし……でも、そろそろだからもうちょっと頑張って」
ね?と在咲はまたゆるゆると腰を動かし始めた。
「あ゛ぁっ! ダメ、だめ……待って、んっ、ンン! んう、いやっ……あ、あっ」
「ごめんな……ッ出したら、少し、待ってやるから……!」
余裕の無い声でそう言いながら、在咲は抽送を速めていく。
投げ出されていた杜月の腕は、寄る辺を求めて空を彷徨った。
在咲は健気な杜月の仕草に、堪らないと言いたげに顔を寄せた。
『首に手まわして』と吐息交じりに在咲が言うと、すぐに杜月はぎゅっと首にしがみついた。
それから二人の唇が触れ合い、在咲は杜月の奥で吐精する。
その熱を感じながら杜月も絶頂を迎え、びくりと体を震わせた。
互いに乱れた呼吸を分け合いながら、少しずつ熱を冷ましていく。
互いの呼吸が整いかけた頃に、在咲はそっと杜月の頬を撫でた。
へにゃりと力の抜けた笑みを浮かべて、杜月は在咲と目を合わせる。
「ふふ……」
「なに?」
「んー……んふふ、俺さ。“コレ”でも在咲に、腹一杯にしてもらってるな、って」
そう言いながら、杜月は自分の腹を摩る。
一瞬ぽかんとした在咲だったが、その意味が繋がるとカーッと耳まで赤く染めた。
それから力強く杜月を抱き締め、声を絞り出す。
「……俺、今お前に殺されかけた……」
「ごめんって、あ……っ、ちょっと?」
「無理。お前のせいだから」
まだ中に入っていた在咲の熱が硬さを増した。
おやすみまでが遠くなったことを悟りながら、杜月はまた熱に溶かされる。
まぁいいか、と在咲の首元に腕をかけキスをした。
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