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【家族以上 4】 *

◆fujossy様ユーザー企画投稿作品 ★「絵師様アンソロジー夏」7月6日19時公開!★ 【キーワード】 ①浴衣でエッチ ②おじさん攻め×美青年受け ③秘密の共有  シチの逸物は、浴衣の下で存在を主張している。  俺が触ったときには、既にそうなっていた。  ……ということは、俺が触る前から勃起させていたのだろう。 「いつから勃たせてた?」  右手で硬くなった逸物を握ると、シチが目を閉じる。 「うしろから、ぎゅって……されたときから」  倒れそうになっていたシチを、俺が支えたときからだったらしい。 「とんだ淫乱だな」 「いん、らん……?」 「エロイってことだ」  握ったシチの逸物を、弱い力で上下に擦る。 「あ、んっ」  俺の頭を撫でていたシチの手が、まるでしがみつくように、力を強めた。 「は、あ……もっと、つよくして……っ」  開かれた瞳が、潤んでいる。  形のいい唇からは、切なげな吐息が漏れ出ていて……なんとも、官能的だ。  どれだけ綺麗でも、どこか幻想的な容姿をしていても。  ――シチが【健全な男】なのには、変わりない。  勃起だってするし、気持ちいいことが好きなのだって、変なことではないだろう。  だが、決してこれは普通の行為ではない。  ――快楽を提供してくれている相手が、自分の叔父なのだから。  ゆるゆると、手を上下に動かす。  そうすると、またもやシチは切なげな吐息を漏らした。 「あ、はぁ……もっとぉ……っ」  ――この程度の扱きで、イけるわけがない。  『射精したい』という、男としての欲望と。  気持ちいいことには変わりない現状の、板挟み。  シチは、辛そうだ。 「――約束はちゃんと守ってるか?」  ――だから俺は、意地悪をしたくなった。  俺の問いに、シチは何度も頷く。 「うん、うん……っ。まもっ、てる……っ」 「俺との約束、口に出して言えるよな?」  シチは潤んだ瞳を俺に向けたまま、震える唇を動かした。 「だれにも、おじさんと……えっちなことしてるの、いわないっ」 「それと?」 「ひとりで、えっちなこと……しない」 「もう一つは?」  シチが、耳まで赤くなる。 「――おじさん、いがいのひと……すきに、ならない……っ」  ……勃起した逸物を触ってと言うのは恥ずかしくないのに、俺に『好き』と言うのは、恥ずかしいらしい。  色白な顔が真っ赤に染まっているのを見るのは、妙な背徳感を得られて……好きだ。 「ちゃんと、まもってるから……おじさん、おねがい……っ」  シチの赤く染まった頬に、触れるだけのキスを落とす。 「いい子だ」  そう呟き、俺はシチの逸物を強く握った。 「――あっ!」  腕の中で、シチが体を大きく跳ねさせる。  ビクンと反応を示したシチは、驚いたような声を上げた。  ――俺とシチがやっていることは、到底許される行為ではない。  俺たちは、男同士。  ……しかもシチは、俺の【甥】だ。  ――手を出していい相手では、ない。  ……それでも、俺は。  ――シチに誘われるがまま……手を、出してしまった。 「あ、あっ! おじ、さ……あっ!」  何度も上下に扱くと、シチが断続的な悲鳴を上げる。  シチが本当に、俺との約束を守っているのなら……。  過剰に見えるこの反応にも、納得ができた。

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