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【家族以上 10】~了~

◆fujossy様ユーザー企画投稿作品 ★「絵師様アンソロジー夏」7月6日19時公開!★ 【キーワード】 ①浴衣でエッチ ②おじさん攻め×美青年受け ③秘密の共有  翌朝。  普段と変わらず自室で執筆作業をしていると、後ろから物音が聞こえた。 「……んっ」  ――どうやら、シチが目覚めたらしい。  掛けていた毛布を自分から剥がし、身じろいでいる。 「おはようさん」  振り返って挨拶をすると、シチがボーッとした表情で俺を見た。 「……ん」  寝ぼけているのか、いつもと変わらずぼんやりしているだけなのかは分からない。  シチは俺の方に、腕を伸ばしている。 「いくつだっつの」  とても成人男子のやることとは思えないが、これも惚れた弱みというやつだ。  どうしたって、可愛く見えてしまう。  横になっているシチに近付き、誘われるがまま覆いかぶさる。 「体、痛くないか?」 「いたい」 「だろうな」  結局……昨晩は、身内が夏祭りから帰ってくるギリギリまでセックスをしてしまった。  俺自身は物足りなさを感じていたが、後始末のことを考えるといつまでもヤッている場合ではない。  それでも……何度もシチにナカ出ししたし、無理な体位も強いてしまった。  シチが体の痛みを訴えても、なんら不思議じゃない。  シチの頬にキスをすると、シチがくすぐったそうに顔を背ける。 「起きられるか?」  上体を抱え起こしてやろうと、シチの背中に手を回す。  ――瞬間。 「――うぉッ!」  背中に回されたシチの手が、力強く俺を引き寄せた。  ……何だ、この強引さは。……デジャヴか?  思わずシチを押し潰してしまいそうになり、慌てて両腕で体を支える俺の耳元で、シチが囁く。 「――あさの」  触れ合った下半身から、シチの逸物が勃ち上がっていることに気付く。  『朝の』……と言ったのか。  ……朝勃ちのことを言っているのだろう。 「朝は、姉夫婦がいるんだぞ」  居間には、親戚や家族が揃っている。  そんなこと、シチだって分かっているはずだ。  しかしシチは、俺を放そうとはしない。 「こえ、ださないから」  ――体が痛いというのは、嘘なのだろうか……?  思わずそう疑ってしまうほど、シチの提案は予想外のものだ。  ……だが。  ここでシチを拒めるほど、俺は枯れちゃいない。 「一回だけだぞ」  そう言って唇にキスを落とすと、シチは嬉しそうに微笑んだ。 【家族以上】 了

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