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第2話

まあ、実際オレが死んでいたとしてだ。 コイツが魔王とやらだと言うのは、本当に理解の範疇を超えている。 いや、通常の人間として理解してはいけないのだと思う。ドラッグ一発か二発はキマッている人間の発言だ。 「まだ、身体と魂がきちんと繋がらないようだな。仕方がない。お前は我の妻となるよう、眷属化させたから魂が拒否反応を起こしているのであろう」 オレが眼球と口しか動かせないことを見てとり、グラシーモは尤もだなと呟いて、オレの顔にその美形の顔を寄せる。 美形ではあるが、男には興味はない。 昔、ちょっとワルかった頃には暇つぶしに男をレイプしたことはあるが、迫られるのであれば女性がいい。 しかも、オレに対して妻とか気持ちの悪いことを吐かしやがる。 逃げたいと願うが、身体がピクリとも反応しない。 「安心せよ。我が力を分かちて、そなたの魂に力を与えてやろう」 いちいち口にする言葉が重々しくて、厨二病丸出しで恥ずかしい。 蔑むような視線を向けても、グラシーモはびくともせずに、オレの唇にその唇を重ねる。 断じて男とはキスなんかしたくないが、頭を背けることもできない。 唇を閉じようとするが、舌をぐいと捩じ込まれて、とろとろとした唾液を口の中に注がれる。 な、んだ。 甘い.......。 脳みそが蕩けるような蜂蜜似た甘い液体に、オレは注がれる唾液を喉を鳴らして飲み込む。 グラシーモは角度を変えて、何度もオレの舌を吸っては唾液を流し込んできた。 次第に神経の感覚がはっきりしてきて、背筋からズキズキとした重たい痛みも感じ始める。 ぷはっとグラシーモは唇を離すと、指先でオレの唇についた唾液を拭いとる。 「本来ならば、我が子種を吸わせるのが1番回復が早いのだが、吸い付く力が充分にないようなのでな」 感覚はあるが、重たくて指を動かすのも重労働である。 「我は眷属を増やすために、そなたを甦らせたのだ。この世で生きていたいと思うのであれば、我が眷属の苗床となれ」 グラシーモは囁くように告げたが、あまりの出来事に頭が追いつかないのと、蕩けるような甘い液体が身体の芯まで入り込んでいて、オレはまったく返事をすることが出来ずにいた。

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