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桜眺める美貌の持ち主は超絶絶品な性格。
―倉科家・海凰の寝室
煙草に火を付け、私は窓から夕日を眺めていた。あの日、龍華家に訪れた時、美しい美貌を持っている男性に出逢った。
出逢ったはおかしいか、見とれてしまったが正しい。
深李様にばっさり振られて、月日は浅いが。瞳に映した男性は印象的だった。桜の木を眺めている姿が興味を抱かせたのは言うまでもない。
『倉科(くらなし)、倉科…』
『お呼びでしょうか、志龍様』
『お前にも紹介しておきますね。織家の血筋の者で…名を織 漣さんと言います。私の小説をご愛読してくれている方よ…』
志龍様にしては珍しく、客人の紹介をしてくれた。
――…織 漣。
織家の総帥である天美(あまみ)様の従兄に当たるとか。天美様の次に権力があるお方だと、説明をしてくれた。龍華家と織家の仲は志龍様のお力添えがあったからこそ、成り立っている。
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