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右手に小さな玉を乗せ、転がす仕草を従弟に見せる。 漣が表す意味が解らず、思わず凝視した彼は…。 「読めないのは元からですが、更なる意味不明な行動をするのは止してくれませんか…」 「ねぇ…幼い頃は楽しいオモチャは、自分の懐に入れたくなるでしょう?特に…玩具と己の中で判断した人間は取り込みたくなるし、手懐けたくなるもんだ。お前が…毎度毎度、嗜む遊戯と同じだよ」 「一緒にされたくないんですが。この、超絶絶品な外道野郎」 「ふふふっ、同じだよ。玩具と見なしたのならね…」 半ば呆れながら従弟の発言に今だ納得いかない様子。 確かに漣が言う様に毎度毎度、遊戯として楽しむのは間違っていないし。他人がドン底へ落ちていく姿を高台で拝んでいる。 それは滑稽なもので、這い上がろうとも足掻いても来ない輩の無様さを知るには良いものだと把握しているからだ。 よく、大口叩いて、失敗する者が居る。 野望を抱いて、突き進む猪突猛進タイプな人間の性。 漣が『そいゆうとこ、好き』と発言するだろう。 甘い蜜を吸っている者が嫌いなだけで、玩具として見なした覚えは無い。

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