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3ー3
――織家・庭
燦々と照らす太陽の暖かさを感じながら、 漣と従弟の天美はティータイムを満喫していた。
「昨日言っていた倉科家の若君とは、どんな男性ですか?」
「どんなって言われてもね。間接的に説明するなら…喰えない男性。僕に対して『良い性格してますね』って吐いたよ…」
「…貴方に吐けるなんて強者ですね」
唖然とした様子で吐く従弟を他所に、漣は倉科 海凰の事を考えていた。織家の御曹司であり、総帥の次に権力を握る自分に対して吐いた科白。
年下に対してなら幾らでも文句を並べてやる。
だが、相手は年上で経験豊富な匂いがプンプンしている。自分みたいな若い男の扱いも慣れたものだろう。
「――…潰したいタイプ」
「 漣という男は自分の色気を利用して相手を捻じ伏せるのが得意分野じゃないですか…」
「貶してるの?」
「いいえ、思う存分に活力を与えているんです」
ニッコリと微笑む天美。
とてもじゃないが貶している科白にしか聞こえない。励ますなら、言葉を選んで欲しい。
ー…人が真剣に悩んでるのにぃぃ。
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