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美人は、自由奔放でSMプレイの素質がある女王様です。
―龍華家・庭
「いけない、いけない…」
庭で涼んでいた志龍は突如、耳栓を嵌めた。小さな声で『三、ニ、一』と数え…目を瞑るのであった。
『ぎゃぁぁぁぁぁぁ…っ』
『ふ、深李様っ!!!危ないですから…命が吹き飛びますから!!!』
『――…深李様がご乱心だぁぁぁ~…逃げろ、逃げるんだ。皆、死滅するぞ!三途の川に渡る扉が開かれるぞぉぉぉ…』
屋敷の中ではカオスな状態が繰り広げらているのだろう。
鳴澤 克樹の声を含め、海凰の慌てる声等が庭まで響き渡ってきた。閉じていた瞳を開いた志龍は心の中で『化けて出るんじゃありませんよ。ちゃんと、成仏しなさい』と他人事の様に思うのであった。
「お経は…読んであげますからね…」
独り言を溢し、携帯電話を開く。
耳栓では若干防げない程の絶叫が僅ながら入ってきた。
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