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それに旧家同士の付き合いが今後あった場合を想定して、織家に害は無いかを見極めなければいけない。
噂に聞けば、鳴澤家の若君は相当…頭がキレる人物。若いながら御上という肩書きを持っているとか。
天美以上の頭がキレる者に逢うのは初めてだ。
胸が高鳴る…。
頭が良い者は好きだ。利口で、賢い判断を下す。
馬鹿な奴等より優秀な人間だと思う。
媚びを売る必要性を感じさせないのが、何よりの利点。
「えーっと…新作の小説は絶対読んで欲しいから持っていくでしょう」
鍵付きの本棚を開け、ガサガサと志龍様が書いた小説を漁る。読んでもらった小説には印を付けてある為、省く。
「んっ」
そういや…志龍様にお薦めされた小説があったけ。
『一度、目を通してみてくれる?内容が現代風で面白いのよ。貴方と同じで、男性が執筆しているの…』
なんて絆されて、渡されたけど。まだ、未読である。
趣味を講してか自分で栞を作る様になった。
薦められた小説を読んでから、新しい栞を製作しよう。
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